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一枚のナンの話

May 30, 2017

アイ・ディアを始めるきっかけになったのは、インドの子どもでした。

(詳しくは、ABOUTページへ)

 

街中を歩いていると、物売りの子、きょうだいの面倒を見る子、制服を着て学校へ向かう子、遊んでいる子、家の手伝いをする子、さまざまな子どもたちに出会います。

 

そんな中でいつも、インドに何度行っても、慣れないことがあります。

それは物乞いの子に会ったとき。

 

彼らは観光地や大きなショッピングモールの近くにいて、お金をくれないか、と外国人に声をかけます。その子にお金をあげる、あげないはもちろん声をかけられた人の自由です。

お金をあげると、他の物乞いにも渡さなくてはいけなくなるからあげないという考え方もあります。少しでもその子の生活の足しになるならあげてもいいか、という考え方もあります。正解はないと思います。

 

私の場合は児童労働のことを勉強していたので、物乞いや物売りの子どもたちの後ろにはギャングのような大人がいて、子どもがもらったお金はそういった人たちに流れることが多いと聞いたことがありました。

ですから彼らに会ったとき、どうしてもお金をあげることはできませんでした。ちゃんとご飯を食べて、家で家族といっしょに寝起きして、路上に出て物乞いをしなくてもいいような生活を送ってほしい、と思いながら何もできないのがもどかしく思っていました。

 

やっぱりお金をあげたり、ものを買ったりした方がよかったのかなと、毎回そんなことを考えながら日本へ帰ってきて、前回またコルカタに買い付けに行ったときのことです。

 

コルカタの新しいショッピングモールの近くで待ち合わせのタクシーを待っているとき、そこでも物乞いをしている子どもが"10 Rupees!"とお金を求めてやってきました。日本でいえば小学生になりたてくらいの歳の子でした。

10ルピーといえば日本円で20円くらいなので別にあげても良いのですが、いつものように首を横に振ると、"5 Rupees!"と金額を下げて、一生懸命くっついてきます。

 

どうしよう、お金以外で何かできることはないか…と考えていて、お昼に食べきれなかったナンを一枚、宿に持って帰ろうとしていたことを思い出しました。

そのナンを彼に渡すと、彼はそれを食べずに植え込みのなかの見えないところに隠し、また他の人へお金をもらいに行きました。何かを持っていることがわかるとお金をもらえるチャンスが減ってしまうからでしょう。

 

 

一瞬私は、やっぱりお金をもらえる方がよかったのかなと考えたのですが、彼はそこからぴったりと、私にお金をくれとは言わなくなりました。そしてついにタクシーがやってきて私が乗り込むと、駆け寄ってきて"Thank you, thank you!"と窓にくっついて笑顔であいさつをしてくれたのです。

ほんとうにその顔が嬉しそうで、今回は少しだけ違う後味の旅になりました。

 

世界には本当にいろいろな問題があって、自分一人ではどうにもならない、と感じることはよくあると思います。

でも、自分と少しでも縁のあった人や大事にしたい人をどうやったら笑顔にできるか、その人たちにとって何が本当に必要とされているのかを考え、動いていくことで少しずつ世界は良くなっていくのではないか、とも思います。

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